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惚気話(高緑)

Twishortより



お題:高緑  雰囲気:甘くしたい


真ちゃんは、部活の時はあまり笑わない。3P決めたってスクリーンを突破したって、それが当たり前だと言った感じで何も言わない。

「勿体ないよなー」

思わず口にした思いは、ちょっとだけ届いたらしい。しかめっ面で「何がだ」と問う真ちゃんに答える。

「真ちゃんって笑うと凄く可愛いのに、勿体ないなぁって!」

リヤカーに乗ってる真ちゃんにも届くように、わざと大声を張り上げる。自転車を漕ぐ脚に喝を入れ、スピードをあげた。

「何を言っているのだよ」

後ろから飛んできた鋭い声に笑う。声音から察せられる、照れてる事やそれを隠そうとしている事。総てが可愛くて、笑みが零れる。

「だってそうじゃーん!」

夕暮れが眩しい。信号がタイミング良く青になったのを喜びながら、自転車を漕ぎ続ける。

「俺の――は、―――知って―――――」

隣を猛スピードで走っていった車のエンジン音に、真ちゃんの声が飛ばされてしまった。その音にも負けないように、叫ぶ。

「なんって言ったの-!?」

「俺の笑顔は!お前だけ知ってればいい!」

交差点は通過して、道路の最中。動きを止めたリヤカーに、真ちゃんはきっと疑問を抱くだろう。

「反則過ぎるでしょ、それ……!」

自転車から降りて、真ちゃんの頬に唇を押しつける。外だから、と我慢出来た俺を誰か褒めて!

真ちゃんの頬はいよいよ赤くなる事の際限を知らなくて、「早く漕ぐのだよッ」と叩かれた額に俺は幸せしか感じなかった。


―――――
あかんかったですごめんなさいごめんなさい下手くそですあっばばばぎp



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