(2人は最期心中を試みて、でもレックスだけ死んだみたいな前提があります)
ねぇ、レックス。俺、信じてたんだよ。
ねぇ、レックス。貴方は遠い所に行ってしまったけれども。
ねぇ、レックス。俺は未だに、貴方の影を探していた。
するすると解けて床に落ちる包帯。中身がじょじょに見えてくる。嗚呼、見慣れた髪の色、口調。だった、のに。
目の前で立ちあがって俺たちを見下すその人は、レックスではなかった。
「――――・・・・・・」
ドボン、ぶくぶく。水中に落下する音。嗚呼、レックス。あの時にやっぱり、貴方は。そう、だったんだね。嗚呼、俺は結局、1人なんだね。
階段の上、真実と呼ばれた人が何か言ってる。
「――人は獣にあらず」
全身が、一気に粟立った。
え、この人なんで知ってるの。あの言葉は、俺に託された、そう俺に伝えた、レックスが、俺だけに言った、言葉なのに。
無意識に紡いだ言葉が、Dr.マミーと重なって、より一層強調される。人は獣にあらず、人は神にあらず。嗚呼、なんで、俺だけだったのに!
お前にレックスの何が分かるんだ。呟いた声は、あまりにも自分とはかけ離れていた。どす黒い嫉妬に塗れた、野太い声。
お前は知らないだろう。レックスが心の底で抱いていた思いを。知らないだろう。俺に「一緒に死なないか」と持ちかけたあの時の高揚とも絶望とも罪悪感とも言えぬ、その全てが混ざった、あの顔を。知らないだろう、「愛してる」と囁くあの声を!
必死だった。自分はレックスの唯一の理解者である。それが崩壊してしまうような気がした。
理解者
(それが、心のよりどころだから)
*****
まだふわふわしているので、とりあえずの消化です・・・・・・。
ねぇ、レックス。俺、信じてたんだよ。
ねぇ、レックス。貴方は遠い所に行ってしまったけれども。
ねぇ、レックス。俺は未だに、貴方の影を探していた。
するすると解けて床に落ちる包帯。中身がじょじょに見えてくる。嗚呼、見慣れた髪の色、口調。だった、のに。
目の前で立ちあがって俺たちを見下すその人は、レックスではなかった。
「――――・・・・・・」
ドボン、ぶくぶく。水中に落下する音。嗚呼、レックス。あの時にやっぱり、貴方は。そう、だったんだね。嗚呼、俺は結局、1人なんだね。
階段の上、真実と呼ばれた人が何か言ってる。
「――人は獣にあらず」
全身が、一気に粟立った。
え、この人なんで知ってるの。あの言葉は、俺に託された、そう俺に伝えた、レックスが、俺だけに言った、言葉なのに。
無意識に紡いだ言葉が、Dr.マミーと重なって、より一層強調される。人は獣にあらず、人は神にあらず。嗚呼、なんで、俺だけだったのに!
お前にレックスの何が分かるんだ。呟いた声は、あまりにも自分とはかけ離れていた。どす黒い嫉妬に塗れた、野太い声。
お前は知らないだろう。レックスが心の底で抱いていた思いを。知らないだろう。俺に「一緒に死なないか」と持ちかけたあの時の高揚とも絶望とも罪悪感とも言えぬ、その全てが混ざった、あの顔を。知らないだろう、「愛してる」と囁くあの声を!
必死だった。自分はレックスの唯一の理解者である。それが崩壊してしまうような気がした。
理解者
(それが、心のよりどころだから)
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まだふわふわしているので、とりあえずの消化です・・・・・・。
| 20:59
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